ニッケれんげの家・加古川 「認知症患者と一緒に暮らすご家族様へ」

デイサービスにお願いすることで“迷惑をかけてしまうのではないか?”と心配されるご家族様は多くおられます。
れんげの家は認知症の方々が集まり楽しく生活する場所です。私たちは周辺症状を楽しめるように、見えないように工夫したりすることで、毎日明るく楽しく過ごしています。

皆様持っておられる症状は様々です。お席に座っておられず歩き続ける方では、一緒にどこまでも歩いてみたり、他事業所のスタッフからも人気者になっています。また大きな声で話される方には、大きな声で歌を歌ってもらったり、大きな声で初恋の話をしたりと、とても盛り上がります。

心配される必要はありません。
認知症になってしまったから何もわからない、できない、と絶望感のみをもたないように「れんげの家」を利用され、本人様だけではなく、ご家族様も明るくなられた方もおられます。

分からない、できないことが増えてきたように見えても、家では見せていない部分、継続してできている事もあります。
例えば“家では自宅ではご飯を食べない、手伝わないと食べれない”と伺いますが、れんげの家に来られた際には皆さんと同じようにお箸を使いご自身で完食されています。
また、“家の中では家族様に表情、口調きつく強く当たられる”が、外の世界に出れば他者には優しくされており、私たちは穏やかな表情しか見たことがないという事はよくあります。

症状はずっと同じではありません。どうしても病気は進行していきます。
優しいお方も、気持ちが不安定になってきたり、自分では抑えきれなくなってきたりと、本人様家族様含め難しい場面にぶつかります。
こういった場面に気づいた際には早い段階で、家族様、ケアマネ、担当医含め、皆で『本人様にとって気持ち穏やかな生活が継続できる』ようにどういったサポートが必要か検討していきます。

これまで一緒に生活されていた大切な家族様が症状を患い、症状が進行してく中 生活をするのは初めてのことかと思います。持っている知恵をできる限りお伝えし、今戸惑っておられることへのお手伝いができればと思います。

ニッケれんげの家・加古川  前田

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