ニッケあすも加古川 「祝・百寿~歩んできた軌跡」

6月に、あすもでは初の100歳になられるご入居者様がおられました。
スタッフ間で、「とてもおめでたいことなので盛大にお祝いしなければ♪」と案を練っていたのですが、それはこちらの一方的な思いでありました。

実際にお祝いの件についてご本人様とお話したところ、喜ばしいと思っていたのは我々だけで、入居者様ご自身は誕生日が近づくにつれ、「長生きしてしまった。申し訳ないなぁ…」と話されるようになり、ご高齢ということもあって、居室で過ごされることも増えてきていました。
そうした中、あすも加古川でできることは何だろうか…と考えていたところ、今からちょうど100年前、我々からすると大正という遥か遠い時代はどんな時代だったのだろうか?入居者様はどんな風に生きてこられたのだろうか?という思いに至り、時代背景を知っていくうちに、これらを冊子にしたらどうかというアイディアが生まれました。
そこで、家族様に事情を説明してご協力いただき、まずは入居者様の昔の大事なお写真をお借りしました。また、図書館で資料を探し、100年前のお誕生日の日の新聞記事のコピーを入手し、スタッフとご入居者様とのさりげない会話から昔の情報も拾い上げ、イラストもつけて入居者様が分かりやすいようにと心掛けながら、入居者様の歩んできた軌跡をまとめた冊子をつくり上げました。
お誕生日会の当日、照れくさそうにされつつもフロアに来られたご本人にその冊子を贈らせていただきました。
さっそくその本をご覧になられ、遠いあの時代に思いを馳せ懐かしんでおられました。
なんと、その日からは笑顔でフロアに出てこられることが多くなるなど、嬉しい変化がありました。
ページは余白の部分を残してあります。その先のページは、あすも加古川で入居者様と共に刻んでいきたいと思います。

ニッケあすも加古川  住友

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