ニッケ一宮介護村 「勉強会」

介護実技に特化した勉強会、今回は食事介助についての内容です。
嚥下の仕組み、嚥下食についての説明をVTR等で説明して頂いてから、食事をする際の姿勢、ポジショニングについて「目からウロコ」の実施と、講義をして頂きました。

介助は食事介助に限らず、どんな場面でも①自立支援の視点 ②快適の視点 ③安全の視点 という3つの視点が根本にあり、それに基づいた技術が求められます。
それを踏まえた上で、実際に私達がおこなっている、おこなってきた介護、介助というものは本当に正しいのか?
ロールプレイでは、単純なことですが、椅子と車いすに座ってみてのお尻の感触、お膳が目の前にあると仮定して、食べやすいかどうか?
その、「食べやすい」というのは、①自立支援の視点 ②快適の視点 ③安全の視点の視点でみてみるとどうなのか?ということです。
実際試してみて思ったのは、明らかに椅子と車いすとでは、違うということでした。
そもそも車いすは移動の手段であり、椅子ではない!
車いすは移動する際に、体を包み込むように移動中でも体が安定するように、座面は平らではないのです。
座面の中心にお尻の重みが集中するようになっており、なおかつ前に倒れこみにくくなるように、体がやや後ろ向きになるようになだらかな
傾斜が付いています。そんな車いすですから、体幹の安定していない高齢者が座ると自然と姿勢は顎が上を向きがちな姿勢になります。
顎が上がった状態ですと、嚥下のメカニズムが崩れ、水分や食事の際食べ物が食道を通過する際に気道に入っていく可能性が高まります。
これが誤嚥しやすい体勢なんだ、ということですね。
 「だからこそ、車いすの方でも食事の際は椅子に座って頂きましょう」ということなんです。
私も、現場で働いている時に先輩から、「車いすの人はできるだけ椅子に座って頂くように」と教えられました。
しかし、当時は、「こんな忙しいのに、それを求める?椅子も車いすも一緒でしょ?」と思っていたものでした。
ですが、「教えられたことだから」そうしてきました。でも、それじゃいけないのです。
「なぜ、車いすよりも椅子なのか?」
「なぜ、車いすの方でも机の高さと合わせるために足元に台を置くのか?」
すべては、、①自立支援の視点 ②快適の視点 ③安全の視点の視点 で考え、それに沿った行動だからです。

高さの合わない椅子、車いすですと食事が摂りにくく、高齢者には自分の口の場所すらつかみにくいです。それゆえに「快適」に食べられません。

こぼしてしまうので、その方は介助の対象になってしまいます。それは「自立支援」からは遠のきます。
また、顎が上がった姿勢ですので、誤嚥しやすく「安全」ではありませんね。
こういった考え方で、食事に限らずすべての介助においてこの3つの視点は根本にあるのです。
今回のように、きちんとした説明を受けることで改めて基本の大切さを思い知らされます。
こういった考え方で、普段の介護業務に皆さんも務めて頂きたいと心から思いました。

介護の現場で、現場の忙しさに忙殺されていますと、未経験者や新人さんは業務優先に覚えようとします。また、先輩スタッフも業務を覚えてほしいものですから、「早く仕事ができる」ことを求める傾向があります。そのため、基本で覚えたはずのこういったことでも、業務を覚えるために、「基本を省いて仕事をする傾向」になりがちなのです。作業効率を高めるために省くところはそこじゃないのにね…。

介護事業本部  髙橋