ニッケあすも加古川 「マットレスの勉強会」

日頃、臥床時にご自身で動くことが困難な入居者様に対しては褥瘡(床ずれ)ができないように、必要に応じて定期的に身体の向きを変えたり、クッションをはさんでみたりと工夫して予防に努めています。

ただ、そもそも褥瘡のことや、使用している福祉用具に関して全員がしっかりと理解できているだろうか?という話になり、改めて確認しようということで株式会社前後前様、パラマウントベッド株式会社様にお越しいただきマットレスの勉強会を開催しました。
まず、講師の先生からは褥瘡の概念、発生のメカニズム、危険因子などについて分かりやすくご説明をいただきました。
身体の一部分に強い圧力が長時間加わると、皮膚や皮下脂肪などの組織を押しつぶしてしまうことが、褥瘡発生の大きな要因です。

そのため長時間の圧迫を避けるため定期的な体位変換を原則として行いますが、それに加えてエアマットやポジショニングクッションなど、圧力を分散させる除圧用具を適切に使うことでより負担の少ない環境を整えることができます。
現在においてはそうした福祉用具の選択肢の幅が広がってきており、どれを選ぶか思案することも多々あります。
そこで、今回は実際にエアマットと静止型マットレスを計4点とポジショニングクッションを数点ご用意いただき、静止型マットレスとエアマットそれぞれのつくりや機能、体位変換やポジショニングによる除圧や減圧の仕方を学びました。
後半は、実際に職員が寝てそれぞれのマットレスの寝心地をいざ体感!身をもって感じることでより具体的にマットレスの動きや感触を把握し、従来のマットレスとの違いを認識することができました。
勉強会後には、現在施設においてポジショニングで試行錯誤している入居者様についてご相談させていただき、実際に立ち会っていただいて福祉用具専門業者からの視点で意見をいただくなどし、有意義な時間となりました。
勉強会を終えて、エアマットによる体圧の分散は骨突出部に圧力がかかりやすい寝たきりの方には必要な除圧用具だと改めて感じるともに、エアマットをはじめとする褥瘡予防用具はご入居者様の状態に応じて使い分けることが何よりも大切なので、今回の学びを生かして今後もしっかりと最適なものを選定し、最善の環境を提供できるようにしていきたいです。
株式会社前後前様、パラマウントベッド株式会社様、ご協力いただき有難うございました。

ニッケあすも加古川 宇井

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