ニッケ一宮介護村 「介護村勉強会」

今回の勉強会は、日本列島が梅雨(もはや亜熱帯の日本列島にとっては、梅雨というよりも雨季)の真っただ中ということもあり、この時期に起きうるアクシデント、「食中毒」についての勉強会を行いました。

食中毒とは?食中毒の発生状況について、講師の先生からご教授して頂くことからはじまりましたが、まずここで驚きが一つ。
6月からの梅雨、こういった湿気が多くなり気温も高くなる時期=食中毒というイメージが出来上がっていたところを、まず修正しなければいけません。

もっとも発生している時期は、と言いますと、3月、12月が多い。
また、年間通して食中毒はあります!(気温が安定した10月はガクンと減っていますが)
3月と12月が多いのは、食中毒の原因として最も多い、「ウイルス性」のものが活発な時期だから、ということになります。(これはノロウイルスですね)
インフルエンザウイルスが活発な時期とこれはかぶります。
こういった認識がまず大切だなと改めて思いました。

クイズ形式で講義は進みます。食事を買い物からスタートして、下準備~調理~料理~後始末という過程を見ながら、どんな観点で予防をするべきなのか?
これは日頃料理をしない私には貧相なイメージしか湧きませんが、さすが女性職員はバシバシ答えていきます。
フグの毒、トリカブトのような「毒性」の食中毒は特殊な調理資格が必要になってきますので、普段から私達が触れることはありませんが、ウイルスや細菌といった「防げる食中毒」に対しては、私達の日常生活に関わってきます。
もちろん介護の現場においては絶対になります。
知識として、ウイルスさんも細菌も生き物だということを頭に入れておきましょう。
人間が、活動しにくい環境だと彼らも動けないようです。
冷凍庫にいれば活動は停止しますし、高温にいれば暑くて行動力は低下します。
しかし、生半可な温度では人間が死なないように彼らも死にません。
冷蔵庫にウイルスが入ったままの状態で、昨晩の残りのカレーを入れれば、行動が止まったままにはなりますが、外に出れば「やっと動けたよ」と常温での活動を開始します。
そういったものを再調理するのであれば、ウイルスが死ぬくらいの再加熱が必要、または再調理せずに残ったものは捨てましょう。
最後に、今回の勉強会の実施研修として、「手洗い」をしました。
事前に、「正しい手洗い」の仕方を習ってから、「その洗い方で本当にバイキンをそぎ落とすことができているのか?」というチェックまで行いました。
これがまた驚きでした。
事前に、ブラックライトに反応する蛍光塗料入りの粉末を手に付けて、それを石鹸と水で洗い流します。
ある職員は、まず普段行っている方法で手洗い。
当然、ブラックライトにはおびただしい「ウイルス想定の汚れ」がこびりついています。
ある職員は、先ほど習った「正しい手洗い」を行った後にチェック。
しかし、それでも汚れはついてくるものなのです。
それだけ手についた汚れ、また周囲の汚れというのは目に見えないが物凄い量だということをまざまざと思い知らされました。
最後に、手を洗った手洗い場をブラックライトで照らしますと、それはすさまじい惨劇が!!

 手を洗った後も安心しないでね。ということです。だから、普段から介護の現場では「次亜塩素酸」で消毒しています。
ドアノブ等の手が触れるところには菌がいる。それをくどいくらいに消毒を行っています。3月、12月のようなインフルエンザウイルスが蔓延するような時期は
ノロウイルスもいます。
今回もとてもためになる勉強会でした。ぜひ、希望者はこういった会には参加して頂きたいなと思います。
とてもおもしろいですよ。

介護事業本部  高橋

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